宅建の人気テキストとして必ず登場する「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」。
合格者が使用していたテキストとして紹介されることも多いですね。
私もこちらのシリーズのみで勉強して、宅建に42点という高得点で一発合格できました。
ただ、
みんながおすすめしている=あなたにも合うとは限りません。
テキスト選びに失敗してしまうとスタートからつまづいてしまいます。
人気だから、おすすめされたから、となんとなくテキストを購入するのではなく、慎重に選びましょう。
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」の基本情報・メリット・デメリットを紹介しますので、自分に合うテキストかどうか考えてみてください。
結論から言うと、「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」は、初学者にもわかりやすく、効率のいい勉強ができるテキストです。
実際に使用して私が感じたことを具体的に紹介していきますね。
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」基本情報
使い込んだのでボロボロです。努力の証!
まずは基本情報からチェックしていきましょう。
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」は宅建ジャンルでAmazon売れ筋ランキング1位のテキストです。
著者の滝澤ななみさんは、宅建以外にもFPや日商簿記のテキストも執筆していて、「厳密な正確さより、身近なわかりやすさ」をモットーにされています。
出版社 | TAC出版 |
著者 | 滝澤ななみ |
価格 | 3300円(税込) |
ページ数 | 652ページ |
分冊 | 3分冊可 |
付属品 | 赤シート |
ネット学習 | 例題+一問一答100問をスマホにダウンロード可 |
シリーズ | ・合格への初めの一歩 ・教科書 ・問題集(分野別) ・一問一答問題集 ・12年分問題集 ・予想問題集 |
赤シートに対応していたり、分野別に3分冊できるのは便利に使えるポイントです。
また、オリエンテーション的な「合格への初めの一歩」、知識定着に役立つ4種類の問題集がそろっているので、基礎から応用までこのシリーズだけで完結できます。
私も他のテキストは一切使用せず、「みんなが欲しかった!」シリーズだけで合格できました。
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」メリット
実際に使用して感じた「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」の良かったところを紹介していきますね。
- オールフルカラーで図解や表が豊富
- 要点がわかりやすい
- ムダを省いた内容
- 例題が多い
オールフルカラーで図解や表が豊富
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」の一番の特徴は、図解や表、イラストをふんだんに使用していること。
文字ばかりの堅苦しいテキストだと「ザ・勉強!」って感じで開くだけで疲れませんか?ちょっと気合を入れないと取り掛かれない雰囲気です。
でも文章メインではなく、図解や表、イラストが豊富であればそんなイメージも変わります。
私が初めてこのテキストを開いたときは、なんてカラフル!イラストもかわいい!とびっくりしました。
宅建は複雑な内容もあり、初学者にとっては文章を読んだだけでは理解できない場合も多いです。
私も文章だけではなかなか頭で整理できません。読書のようにただ読んで終わってしまいます。
図解や表で分かりやすくまとまっていると、あらかじめ情報が整理されているので自然と頭に入りやすくなります。
出典:Amazon
このように登場人物が多くても図解があれば流れが分かりやすい。
また、オールフルカラーというのも継続しやすいポイント。
単調にならないので飽きずに勉強を進めていけるし、視覚的にもわかりやすいです。
ただ、シンプルなテキストが好みの方は、手書き風フォントやカラフルな色遣いは見辛いと感じる場合もあるようです。
実際にページをチェックして、見た目が自分に合っているか確認するのをおすすめします。
要点がわかりやすい
宅建の勉強で大事なのは、ポイントを押さえて効率的に進めていくことです。
独学の場合はそのポイントがわかりにくいのですが、「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」では重要部分、暗記部分を「板書」としてまとめてくれているので大丈夫です。
ということです。暗記箇所が明確なのは助かりますね。
合格するにはテキストに書いてあることを全て覚えなくては、と思ってしまいがちですが、最初からそんなことをしていては時間がたりません。
まずは一通り要点を押さえて、詳細な知識は後から足していくほうが効率的です。
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」の板書は、手書き風フォンと素人っぽいイラストでまとめられていて、親しみやすさが特徴です。
頭のいい友達が分かりやすくまとめたノートを借りているイメージです。
板書でしっかりとまとめられている分、本文はスッキリとした文章なので、自然とメリハリのある学習ができますよ。
ムダを省いた内容
効率のいい勉強をするには、勉強範囲を絞ることも必要です。
宅建の範囲を隅から隅まですべて覚えるより、出題傾向の低い内容は思い切ってカットしたほうが合格に近づきます。
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」は、本試験でほとんど出たことのない内容はカットされています。
その分、毎年必ず出題されるような部分を重点的に学習していけます。
出題傾向の高い単元は基本的な知識よりも応用力が試される問題が出されます。
ムダな知識を入れず、合格に必要な知識を確実にインプットできるテキストです。
例題が多い
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」は、とにかく例題の数が多いです。
パラパラとめくってみると、3ページに1問は例題に出会えます。しかも同じ単元で続けて2問あったりもします。
テキストを読んでいるときは「なるほど」と理解したつもりでも、いざ問題を解いてみると記憶があやふやだったりしますよね。
記憶に定着させるにはアウトプットが必須なのです。
実際に例題に触れて、考えたり思い出すことによって知識が確実なものになるからです。
テキストに例題が多いということは、このインプットからアウトプットの流れがスムーズにできるということ。すぐに記憶の整理ができます。
また、テキストに載っている例題はスマホにダウンロードできるので、スキマ時間の学習に役立ちますよ。
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」デメリット
メリットがたくさんの「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」ですが、実際に使用していて残念だな、と思った部分ももちろんあります。
- 説明が浅い
- 「参考編」が意外と重要
- ページレイアウトが見にくい場合がある
説明が浅い
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」は、文章スッキリ、図解や表が多めのテキストのため、各単元の説明が浅いです。
こういう理由でこの法律が作られて、とか、どうしてこの期間が必要なのか、という理由や意味の細かい解説はありません。
そんなこと考えずにとりあえずこれを覚えて!という状態です。
合格に必要な知識を勉強するという意味では効率的なのですが、
- 理由付けを理解して覚えたい人
- 宅建士として活躍するための深い知識を得たい人
には不向きといえます。
シンプルに宅建に合格することだけに特化したテキストとして考えたほうがいいです。
ただ、テキストだけではなく、YouTubeなどの補助学習も併用することによって説明の浅さはカバーできます。
実際に私は基本的な知識はテキストから取り入れて、分かりにくい部分はYouTubeを活用することで理解を深めました。
「参考編」が意外と重要
ムダを省いた内容にするために本編ではカットしているけれど、時間があったらチェックしてね、という部分は巻末に「参考編」としてまとめられています。
ただ、この「参考編」が意外と過去問に出てきたりで重要だったりします。
参考編として記載するなら本編に入れ込んでくれたら助かったのにな、というのが正直な感想です。
例えば、権利関係の分野の「使用貸借」については参考編に記載されていましたが(令和4年度時点)、がっつり本試験で出題されました。
私は「参考」と言われると本当に「はいはい、参考ね」と気を抜いてしまうので、この問題で貴重な1点を落としてしまいました。
他には同じ権利関係の「質権」や「根抵当権」、「配偶者居住権」も参考編にありましたが、過去問をしているとよく出てくるワードなので、個人的には本編にあったらいいな、と思っています。
参考編だからとあなどらず、本試験に登場する可能性もあるので、しっかりチェックしておく必要があります。
ページレイアウトが見にくい場合がある
図解や表で要点がまとまっているのは非常にメリットなのですが、たまにその要点ポイントである「板書」がページをまたいでいることがあります。
見開きページでまたいでいる場合はいいのですが、続きがページをめくった先にある場合はちょっと見にくくなってしまいます。
パッと開いたときに要点の途中から始まっていると、何の説明なのかすぐに分かりません。
面倒くさがりの私にとっては、ページをめくって確認するのが地味にモヤモヤしてしまいます。
視覚で覚えることに重点を置いているテキストなので、徹底的に見やすいページレイアウトを工夫してほしい
というのが実際に使用した受験生の願いです。
ページ枚数の調整だったりで難しいのかもしれませんが、惜しいポイントです。
まとめ 「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」は効率よく勉強できる
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」は視覚で覚えられるように工夫された、初学者でも挑戦しやすいテキストです。
宅建合格という目標に対して、ムダなく効率的に勉強ができます。
私はこのテキストのおかげで独学でも一発合格できたので、私にはピッタリの内容だったと思います。
もう一度メリット・デメリットを整理しておきますね。
メリット
- オールフルカラーで図解や表が豊富
- 要点がわかりやすい
- ムダを省いた内容
- 例題が多い
デメリット
- 説明が浅い
- 「参考編」が意外と重要
- ページレイアウトが見にくい場合がある
テキスト選びの参考になればうれしいです。