宅建試験に独学で挑戦しようと思ったら、まずはテキストを購入しますよね。
実はこのテキスト選びが宅建の合否を左右する重要なポイント。
宅建は人気の資格のため、多くの出版社から様々なテキストが販売されています。
図解が豊富なものや文章メインのもの、暗記重視型など、同じ勉強内容でもテキストによって特徴が異なります。
そこで今回は、人気の宅建テキストを初学者向けに4冊厳選し、タイプ別におすすめのテキストを紹介します。
独学で宅建に一発合格(42点の高得点)した私が実際に購入して比較しましたので、ぜひ参考にしてください。
自分にぴったりのテキストを選んで、独学学習の相棒にしてくださいね。
初学者向け宅建テキスト4冊を比較
宅建におすすめのテキストとして必ず登場する人気のテキストを初学者向けに4冊厳選し、比較してみました。
- みんなが欲しかった!宅建士の教科書
- 宅建士合格のトリセツ
- わかって合格(うか)る宅建士
- らくらく宅建塾
実際に購入してそれぞれ一通り一読していきましたが、正直な感想…
4冊ともすごくわかりやすい!
さすが宅建について研究しつくされている人気のテキストです。
じゃあどうやって選ぶの…となってしまいますよね。
それぞれわかりやすくなる工夫の仕方が違うので、自分にはどのタイプの「わかりやすさ」がぴったりくるのかチェックしてみてください。
まずは基本的な情報を比較してみました。
商品 | 特徴 | カラー | 図解の量 | 文字量 | 分冊 | 赤シート |
---|---|---|---|---|---|---|
みんなが欲しかった!宅建士の教科書 | 堅苦しさゼロの視覚重視テキスト | フルカラー | 多め | 少なめ | 可 | 対応 |
宅建士合格のトリセツ | 初学者向けのやさしいテキスト | フルカラー | 多め | 少なめ | 可 | 非対応 |
わかって合格る宅建士 | バランス型の王道テキスト | フルカラー | 普通 | 多め | 可 | 対応 |
らくらく宅建塾 | 講義形式の 文章重視テキスト | 2色刷り | 少な目 | 多め | 不可 | 対応 |
初学者向け宅建テキスト タイプ別のおすすめ
どのテキストも本当に優秀で全部おすすめしたいのですが、あなたにぴったりの一冊を選ぶため、タイプ別に詳しく紹介していきますね。
視覚で覚えたい派は「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」は、オールフルカラーでとにかく図解や表・イラストが豊富なテキスト。
文章を読んで覚えるというよりも、目で見て覚えるのが得意な人には絶対におすすめ。
参考書特有の堅苦しさは全くなく、勉強が苦手な人や勉強するのが久しぶりの人でもテキストを開くハードルを下げてくれるのがこちらのシリーズ。
- ムダな文章がない要点まとめ型のテキスト
- フルカラーの図解や表による視覚的な覚え方を重視
- 手書き風フォントやイラストが親しみやすく、勉強が苦手な人でも取り組みやすい
- 重要ポイントが「板書」としてまとめられていて暗記部分が明確
- 一問一答の例題が多く、すぐにアウトプットできる
私は実際にこちらのテキストを使って宅建合格できました!
勉強をするのは学生の時以来という、勉強の仕方も覚え方もブランクたっぷりの私にとって、このテキストは本当に取り組みやすく、助かりました。
また、すぐに一問一答の例題を解くことによって、「実際の試験はこんな風に出題されるんだ」とイメージが沸いて、記憶に残りやすくなりました。
問題集もすべてこちらのシリーズで揃え、最初から最後まで私の相棒となってくれたテキストです。
残念な点
- 手書き風フォントが苦手な人もいる
- 情報量が足りない部分がある
「板書」としてまとめられている重要な部分は手書き風フォントとなっているのですが、そのフォントが苦手と感じる人もいます。
私は実際に使用していて特に見づらいとは思わず、逆にメリハリがあっていいと感じたのですが、フォントが混在することによって疲れる場合もあるようです。
ただ、これは本当に好みの問題。「見づらい」という口コミがあっても、自分で実際にテキストを開いてみて違和感がなければ大丈夫です。
情報量が足りない部分、とは、過去問をやってみて、「あれ、これテキストに書いてなかったな」と思うことが数回あったことです。
ただ、宅建合格後に宅建士として実務を希望する場合は情報不足な点は気になりますが、とりあえず宅建合格を目指すのであれば、十分な内容だと思います。
初学者向けにやさしく教えて欲しい派には「宅建士合格のトリセツ」
「宅建士合格のトリセツ」は、難しい宅建の内容を嚙み砕いた説明でとことんやさしく教えてくれるテキストです。
執筆者は国語科講師の経歴があるため、とにかく文章がわかりやすい。
「宅建は難しそうだから自信がない」と不安な初学者でもこちらのテキストなら継続できるはず。
- シンプルな説明+図解や表が多めの要点まとめ型のテキスト
- とにかくやさしい解説で、難しい内容でも頭に入りやすい
- 余白スペースがあるため周辺知識を書き込める
- 重要度がランク付けされているため、優先順位をつけやすい
- 現役講師による講義動画が視聴できる
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」と同様に、文字量少なめ、図解や表が多めのテキストですが、視覚的にはこちらの「宅建士合格のトリセツ」の方がシンプルですっきりしています。
また、テキストをパッと開いたときの印象も、文字がギュッと詰まっている印象がなく程よく余白があります。
「難しい宅建に挑戦するぞ」と構えることなくスタートできる雰囲気が漂っています。
残念な点
- 情報量が足りない部分がある
- 文章やイラストが子供っぽい雰囲気
要点まとめ型のテキストのため、どうしても情報量不足になりがち、という点は否めません。
わかりやすくするための工夫ではありますが、各単元短い文章でサクサクっと進んでいくため、もう少しつっこんだ解説が欲しいと思う部分もあります。
また、こちらもメリットでもあることなのですが、文章やイラストが子供向けの雰囲気があり、正統派のテキストが好みの人や、難しい文章に慣れておきたい人には不向きです。
こちらも完全に好みの問題ですね。
理解して覚えたい派には「わかって合格(うか)る宅建士」
テキスト名通り、ただ暗記するのではなく、どうしてそうなのか理由付けを理解して覚えたい派には「わかって合格る宅建士」がおすすめ。
文章と図解や表・イラストのバランスがちょうどよく、万人受けする王道テキストです。
自分が読んで覚える派なのか、見て覚える派なのか、どっちかわからないという人はとりあえずこちらを選べば大丈夫。
- 文章と図解や表・イラストのバランスがよく読みやすい
- 理由付けや趣旨の説明がていねいで理解が深まる
- 過去に出題された箇所や法改正点を意識しながら進められる
- 重要ポイントが明確でメリハリ学習ができる
- 分冊型の例題集が便利
宅建は暗記が重要ですが、やみくもに覚えるだけでは合格に必要なレベルには到達できません。
本試験ではいろんな角度から問題が出題され、本質を理解していなければ正解できないことも多いです。
個人的にはこちらのテキストが一番わかりやすいと感じました。
残念な点
- 短期集中型の人には向かない
- 図解がシンプルすぎてわかりにく場合もある
理由付けの説明がしっかりしている分、1~3ヵ月の短期集中型の人には情報量が多め。
さくっとテキストを終わらせたい人には不向きです。
また、図解がシンプルすぎてわかりにくいかも、と感じた部分もあります。
文章を読んで覚える派には「らくらく宅建塾」
ロングセラーの「らくらく宅建塾」は、講義形式の話し言葉で解説してくれるテキスト。
図解や表は少なく文章メインのテキストのため、読んで覚えるのが得意な人はこちらを選びましょう。
- スラスラ読み進められる講義形式のテキスト
- 語呂合わせの数はピカイチ!暗記が苦手でも大丈夫
- 二色刷りで落ち着いた雰囲気、目にもやさしい
- 特に民法部分に具体例が多く、想像しやすい
- シリーズのラインナップが豊富(マンガもある)
私は文章多めのテキストが苦手なのですが、この「らくらく宅建塾」は大丈夫でした。
堅苦しくない話し言葉なので、思っていたよりもあっさりと読み進められます。
そしてなんといっても語呂合わせの量がすごい。
暗記ポイントはほとんど語呂合わせが紹介されています。
数字を覚えるのが苦手な人でもなんとかなりそう。
カラフルなテキストは疲れる人、落ち着いた雰囲気が好みの人にもおすすめです。
残念な点
- ちょっと無理矢理な語呂合わせもある
- 分冊できない
たくさんの語呂合わせがあるのですが、なかには「これは普通に覚えたほうが早いかも…」というものもあります。
また、今回紹介した4冊のテキストのなかで唯一分冊できないのがこちらのテキスト。
けっこうな重さがあるので持ち運びには不便。
家での学習を基本とする方におすすめします。
宅建テキスト選びのポイント
初学者向けにおすすめの4冊を紹介しました。他のテキストが気になる方はもちろん自分でチェックして選んでくださいね。
購入するさいは、こちらの3つのポイントを押さえておきましょう。
- 受験年度に対応している最新版か
- 問題集とリンクしているか
- 自分の好みにあうか
受験年度に対応している最新版か
テキスト代節約のためにメルカリや古本屋で過去のテキストを購入するのはおすすめしません。
古いテキストは法改正に対応できていないからです。
宅建試験の範囲には、民法をはじめ数多くの法律に基づいた内容が含まれます。
法改正があればそれにあわせて試験内容も変わります。
法改正部分は出題頻度が高いです。
せっかく覚えた内容でも改正前の情報では試験で失点してしまいます。
大事な1点を落とさないため、最新版のテキストを購入しましょう。
2024年に受験するならば、「2024年度版」と書かれているテキストを選べば大丈夫です。
問題集とリンクしているか
テキストと問題集は同シリーズのリンクしているものを購入しましょう。
宅建の勉強はテキスト読み込み+問題を解くがワンセットだからです。
テキストで理解したつもりでも、実際に問題を解くと難しい…となることがほとんどです。
インプットしたら必ずアウトプットしなければ記憶に残りません。
そして、問題を解くだけでなく、「なぜまちがえたのか」「この場合はどうなのか」など、周辺知識を意識しながら進めていきましょう。
ただ答えを覚えるだけではなく、理解しながら覚えることが大事です。
そのためには問題集だけの解説では足りないので、テキストを読み直します。
また、違うシリーズだと同じ内容でも言い回しが微妙に違ったりして、混乱することもあります。
特に初学者の方は同じ解説で覚えるほうがいいでしょう。
効率的に勉強をするために、テキストを選ぶときは問題集とリンクしているものを選びましょう。
自分の好みにあうか
単純に好きか嫌いかでテキストを選ぶのも大事なポイントです。
お気に入りの文房具を揃えるように、宅建テキストも自分好みのものを選びましょう。
好きなものは勉強するモチベーションを上げてくれますよ。
文字のフォントや文調、カラーなど、パッと見て「これならがんばれそう」と思うテキストを探してみてください。
各テキストかなり個性が出るのがイメージキャラクター。自分を応援してくれるキャラクター選びはは意外と重要です。
私は「みんなが欲しかった!」シリーズのアンニュイな雰囲気のウサギのイラストが好きでした。
ずっと根詰めて勉強するのは疲れますよね。継続するにはイラストからちょっと癒しをもらうことも大事です。
毎日の勉強を少しでもがんばれるよう、お気に入りのテキストを見つけてくださいね。
まとめ あなたにぴったりの宅建テキストを選ぼう
宅建を独学で勉強するならテキスト選びには慎重になりましょう。
タイプ別のおすすめのテキストをまとめておきますね。
- 視覚で覚えるタイプ⇒みんなが欲しかった!宅建士の教科書
- やさしく教わりたいタイプ⇒宅建士合格のトリセツ
- 理解して覚えたいタイプ⇒わかって合格(うか)る宅建士基本テキスト
- 文章で覚えるタイプ⇒らくらく宅建塾
自分で選ぶときのポイントはこちらの3つ。
- 受験年度に対応している最新版か
- 問題集とリンクしているか
- 自分好みにあうか
あなたにぴったりのテキストで、宅建合格を目指してがんばりましょう。